三重県保育士・保育所支援センター

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園インタビュー

取材日:2024.03.06

社会福祉法人ふらここ保育園ふらここ保育園

紀北町

ふらここ保育園
所在地
〒519-3204 三重県北牟婁郡紀北町東長島2360-1
連絡先
0597-47-4455
運営主体
社会福祉法人ふらここ保育園

インタビュー

運営で大事にしていることは何ですか?

「キリスト教保育」を園是として、一人ひとりを大切にした保育。自然を大切にした保育。命を尊重し、人を愛し、人と人との交わりを大切にした保育。そしてすべてのことに感謝する心が育つことを目標にしています。
とりわけ、自然の中のくつろいだ環境における乳幼児の情緒の安定を大切に保育を行っています。

小さい園なので、各保育士が全園児を把握することができ、大きな家族のような保育園です。

また、地域交流も大切にしており、子どもたちに森の遊び方を教えてくれる方、ジャグリングなどで子どもを楽しませてくれる方、老人保健施設、消防署、小中学校など様々な関わりがあります。

ふらここ保育園主催の片上池花火大会は、地域の方々に支えられ、昭和58年から40年以上続く夏の行事で、現在は道の駅「マンボウ」芝生広場にて行われます。「○○ちゃんはやっと歩き始めました。笑顔でみんなをハッピーにしてくれます。」など子どもたち一人ひとりへのメッセージを添え、一発ずつ打ち上げる花火や見応えのあるスターマインは、地域の方々にも喜んでもらっています。

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働きやすい職場にするための工夫、取組みについて教えてください。また、それらの工夫、取組みによる成果や、現場の保育士の反応等を教えてください。

私は園長を務めて40年経ちましたが、同じく40年目のベテラン保育士ほか20年、10年目の経験豊富な保育士ばかりなので、しっかり連携が取れています。主任保育士はまとめ役として、声を掛け、6名(1名短時間)の保育士が壁面などを持ち回りで作成し、前のものも再利用するなど工夫しています。22名の園児に対して余裕のある配置をすることで、一人の保育士に負担がかからないようにし、持ち帰りの仕事をなくすようにしています。

子どもたちのやりたい!という気持ちを叶えるために、色々工夫し、何とかできないかを考えます。ご家族合わせ100名程集まるクリスマス会には、既存の台をランウェイにして、ファッションショーを行いました。帽子から靴まで子どもたち自身で衣装を作り、かっこよくランウェイを歩きポージングする姿がとても素敵でした。行事等の準備なども園全体で協力できる体制をつくっています。

職員会議や園内研修にも午睡時に行うなど、業務時間内に行うようにしています。
園児の利用は少ないですが、延長保育は私と保育士1名で対応しているので、ほとんどの保育士が17時に退勤できています。
また、事務員が用務作業や保育補助の業務をしてくれているので助かっています。

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園の特色、アピールポイントなどを教えてください。

当園は自然豊かな中にあり、フェンスで囲わず、風通しの良い開放的な園庭で、中央に睡蓮の庭池があり、子どもたちが池の生き物を捕まえては逃がしてと、夢中になっています。「うちの子はこの池に育てられた」と保護者の方から言ってもらったこともあります。

また、すぐ近くに滝のある山や川での自然体験を通じ、子どもたちが活発に体を動かし、命を感じることで、簡単には崩れないしっかりとした土台ができてます。四季折々、変化する自然が五感を刺激し、子どもたちの感性を磨き、最初は山遊びが苦手だった子どもも、慣れてくると目をキラキラさせて元気に遊ぶようになります。
自然は、生き物への感謝、愛情、思いやりの心を育み、多くの学びを与えてくれる偉大な先生です。虫に名前を付け、家を作ってあげるなど、日々の自然体験によって子どもたちもまた先生になって、大人に生き物や植物のことをたくさん教えてくれます。
最初はひっつき虫を嫌がっていた保育士も楽しくなり、山登りに戸惑っていた保護者の方も行事で経験すると笑顔になります。

卒園後、成長し大人になった子どもたちの話を耳にすると、やはり自然体験で培われた自己肯定感が逆境を乗り越える土台を作っていたことを実感させられます。

子育て支援事業として、以前使っていた建物を改装し、園併設の「ふらここひろばhanare」を令和4年に開設し、産前産後の方が園庭を眺めながらゆっくりできるスペースやパソコンを用いたお仕事ができるスペースを提供しています。助産師によるベビーマッサージや薬膳のおはなし会を開くなど、一般の方にも幅広く利用していただいています。

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「就業継続支援」、「復職支援」のために行っている取組み、新任保育士や復職した保育士に対してのフォロー体制について教えてください。

法人の理念や園の方針などを理解し、安心して働いてもらえるように就業前にしっかりお話しています。
特に、山遊びが不慣れな方でも楽しめるようにアドバイスしたり、子どもたちが自然の中で安全に遊ぶための心構えを伝えたりしています。

毎朝、全職員と3~5歳児は礼拝(聖書の拝読、讃美歌)を行っています。保育士は礼拝の後に、保育についての打ち合わせをしており、幼児の礼拝は、感謝の気持ちで一日過ごせるように祈っています。0~2歳児も給食やおやつの前後に礼拝をしています。日々、感謝と愛の気持ちを伝えています。

新人保育士研修については三重県社協が実施している研修に参加しています。
復職したばかりの方にも、中堅保育士が常に気にかけ、サポートできる体制を整えています。

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子育て中の保育士への対応や、短時間勤務の対応について教えてください。

育休明けは本人の希望に応じて半年から1年程、短時間勤務で働くことができます。
現在3歳のお子さんと同園で働いている方も3児のお母さんとして、保育士として、頑張ってくれています。

全員が子育て経験者なので、子どもの病気や行事でお休みが取りやすく、育児と仕事を両立しやすい環境です。園全体で子育てをサポートしています。

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保育士資格のない方も保育補助として働くことができますか?

働けます。元気で子どもの大好きな方。
子どもたちと一緒に山登り・川遊びなどを楽しんでくださる方。
そんな保育補助を求めています。

職員研修体制(内部研修及び外部研修支援)について教えてください。

外部研修は三重県保育協議会・三重県社協をはじめ、市やキリスト教保育連盟の研修など、研修の知らせが届くと希望者を募り、参加する人に偏りがないよう、声を掛けたり、日程調整をしたりしています。
参加者は研修で学んだことを内部研修で発表し、園職員全員で共有しています。

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保育士を目指す方、就職・再就職を希望されている方へメッセージ

現代社会では目や脳が疲労することが多く、自然の中で過ごすことはとても大切であり、自然と関わる時間は子どもたちにとって身体面・精神面ともに土台づくりに欠かせないものだと感じています。
豊かな経験と豊かな人間性の中でどれだけ大きな土台が作れるかだと思います。
保育士はそんな大切な時期に関わる仕事なので、豊かな人間性と専門性や多くのスキルを必要とします。
保護者とともに喜びや悩みを共感し、一緒に考えて乗り越えていくことが大事です。
日頃から心豊かにすごし、多様な考えや感じ方を知ることが大切だと思います。
ぜひ色んなものに触れ、感性を磨いてください。

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