三重県保育士・保育所支援センター

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保育士の声

取材日:2024.02.21

新任保育士Tさん

亀山市立和田保育園 (勤続年数 1年目)

保育士になろうと思ったきっかけは?

幼い頃から、忙しい両親の代わりに妹(私自身が双子の姉)のお世話をするのが大好きでした。
身内や親戚は、年上が多かったので、同じ歳でも「お姉ちゃん」と頼ってもらえることが新鮮で嬉しく、その頃のことは今もお互い覚えています。小学6年生の時も、1年生の子たちに給食の配膳などのお手伝いをする係をいつも楽しみにしていました。
私を慕ってくれた子たちが6年生を送る会で泣いてくれた時は感動してもらい泣きしました。

その時から将来は子どもに関われる仕事がいいなと思っていましたが、中学校での3年間は音楽漬けの毎日でした。小さい頃から妹と続けてきたサックスと吹奏楽部を通して音楽の楽しさを知り、保育か音楽、どちらの道に進むか迷っていましたが、子どもが好きという気持ちが強く、保育を学べる高校、そして保育士・幼稚園教諭の資格取得ができる高田短期大学へ進学することにしました。

保育士への道のりは私にとって険しく、特に保育園での実習で乳児クラスを担当した時は、くじけそうになったこともありました。それでも私を待っていてくれる子どもたちのかわいい顔が浮かび、休まず無事実習を終えることができました。
Tさん

この職場でよかったな、と感じたことは?

就労先を公立園に決めたのは、異動により保育園や幼稚園など様々な園で経験を積むことができると考えたためです。また、通勤しやすい立地と自然保育の取組みに興味があり、亀山市で働くことに決めました。

最初に配属されたのが和田保育園で、亀山市全体で2番目に園児が多い園です。
当初は分からないことだらけで、指導係の主任保育士や先輩保育士に何を質問すればいいかさえ分かりませんでした。
例えば、壁面飾りの製作の時も子どもたちを飽きさせてしまったり、予定が遅れてしまったり、のりでベタベタになってしまったりしました。大好きな子どもたちに自分の思いが伝わらず、思うようにいかないことばかりで、とてもつらい時期でした。

今ではどうすればうまくできるか周囲に相談できるようになり、環境を整えるなど事前準備することで、改善できるようになりました。
インタビュー写真 インタビュー写真

保育をする上で大事にしていること、座右の銘は何ですか?

保育する上で大切にしているのは、子どもが園生活を楽しめるように工夫したり、考えたりすることです。
園で過ごす時間が長い子どもたちに、友だちとの関わりの中で、家庭ではできないようなことを経験し、通園するのが楽しみになればいいなと思っています。
そのためにクラスの子どもたちの発達に合わせ、思いっきり身体を動かせる遊びをしています。
例えば、高校の実習で見たパラバルーンという遊びをまねて、シーツの端を持って引っ張ったり波立たせてみたりする集団遊びは、とても好評で子どもたちの楽しんでいる姿が見られたので、やってみてよかったです。

座右の銘は「為せば成る」と「初志貫徹」です。
私は一見難しそうに見えることも失敗を恐れず、何でもやってみる性格で、亀山市の公立園で働くことだけを考え、他の保育園を一切受けず、公務員試験に合格することができました。

そして、昔から初心を忘れないよう心掛けてきました。保育は子どもの命を預かる責任ある仕事なので、慣れてきた頃が危険と考え、初心に帰ることが大切だと思っています。
また、つらい時も保育士になりたいという最初の気持ちを思い出して、自分を励ましています。
インタビュー写真 インタビュー写真

嬉しかった子どもからのひとことは何ですか?

1年目から1歳児のクラス担任として勤務することになり、4月当初はほとんどが新入園児だったため、子どもたちが大泣きして大変でした。
園にも慣れた頃、言葉を覚えたばかりの子どもたちが、徐々に私に心を開き、初めて「せんせい」と呼んでくれた時には、色んな思いがこみ上げて泣きそうになりました。

私自身、人見知りする子どもで、保育園では大泣きしていた記憶しかないので、親から離され泣きたくなる気持ちがよく分かります。
当時お世話になった先生は今でも覚えていて、その先生のように子どもたちの気持ちに寄り添った保育を心掛けています。

これからも「せんせい」とたくさん呼んでもらい、子どもたちにとっての安全基地のような頼れる存在になりたいです。
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これからの目標を教えてください。

日々業務をこなすことで精一杯な私ですが、やりがいをもって保育を楽しむことを忘れず、今後も自分の引き出しが増えるように積極的に学び続けたいと思っています。

新採研修や亀山市が行っている保育以外の接遇マナー研修などの福祉系の研修やボランティアにも参加しています。
どんな経験も保育に活かせると思うので、アンテナを張って色々なことを吸収していきたいです。

また、現在も音楽は続けており、先日岐阜のフェスティバルに参加し、双子でサックスの演奏をしました。
今後は子どもたちにピアノ以外の音楽にも触れてもらう機会も作れたらいいなと思っています。
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保育士を目指す方、保育士として就職・再就職を希望されている方へメッセージ

保育士になるまでに実習など様々なハードルがあるかもしれませんが、それがすべてではありません。私も実際に経験してみなければ分からないことがたくさんありました。自分に合った園を見つけるために、色々な園を見て、経験してから判断してもいいと思います。

先輩から学ばせてもらい、同期と研修で共感し合い、家族に相談し、この1年は周囲に支えられながら、突っ走ってきました。大変な時もきっと誰かが助けてくれます。
くじけそうな時も、毎朝「今日もがんばろか」と子どもたちに言われているような気がして、私はまた頑張ることができます。保育士が大変だと言われることもありますが、やりがいを感じることが多く、改めて素敵な職業だと思います!!
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